両備グループ(岡山市)のバス事業各社は、2022年を通して利用促進策を企画する「宇宙一面白い公共交通を目指すプロジェクト」を推進します。
岡山市の資料によると、市内の公共交通におけるバスの利用比率は2%と著しく低調であるとのことです。その上で、新型コロナウイルス感染症の影響によりバス・電車の利用離れが加速し、路線廃止が現実化しているとしています。しかしながら、赤字続きの公共交通の危機的状況はその公共性の高さゆえに伝わっていないと、今回の企画の背景となった現状を分析しています。
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両備グループは2022年をバス事業存続の瀬戸際、正念場と捉えており、総力を上げて再起を懸けた挑戦を行うとしています。月1回以上バスに乗りたくなるさまざまな仕掛けを1月から12月まで実施するほか、CMや特設サイト、Twitterアカウントでの情報発信を通してバス事業者の本気を伝えていきたいとのことです。
バス利用促進企画の第1弾は、2022年1月13日(木)〜25日(火)の期間限定で運行される「幸運のプラネタリウムバス」です。両備バスがハイブリッドバスをベースに改装して2010年に導入した乗合バス車両「SOOLARVE(ソラビ)」が使用され、プロジェクターでバス車内にプラネタリウムが映し出されます。「乗れると宇宙一幸福な路線バス」として期間中、岡山駅〜西大寺間路線を毎日夜に1往復します(運行スケジュールは下表を参照)。どんな星空が投影されるかは乗ってからのお楽しみとのことです。
第2弾以降の企画は2022年2月9日(水)から順次発表されます。そのほか、両備バス所属の観光車両が「宇宙一面白い公共交通を目指すプロジェクト」をPRするラッピングバスに改修され、2022年2月から運行を開始します。赤字路線を中心に走行予定とのことですが、要望があれば全国どこでも貸出に応じるとしています。
両備グループとして、1年にわたる長期の利用促進キャンペーンは初めての試みとのことです。地方公共交通の存続に真摯に向き合うグループのバス各社に今後も注目してほしいと話しています。